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Mさんのこと・・・


高校の時、仲の良い友人がいた。
仲良くなったきっかけは、良くある「席が近かったから」
出席番号が前後していたからだった。
彼女とは、高校1,2年の時同じクラスだった。
他愛のない会話や手紙のやり取り・・・
メモ手紙の束はいまだに箱の中に大事にとってある。
真面目だけど、ユーモアあふれる彼女のことは大事な友人だった。

高3になって、進学を希望しない彼女はクラス編成によって別のクラスになった。
手紙のやり取りはあるものの、今までのような付き合いはなくなった。
お互いの進路を考える頃には手紙もほとんどなくなっていた。

大学に入った年、故郷を遠く離れた地に進学した私の元に
友だちから衝撃的な電話があった。

「Mさんが飛び降りた・・・」

私の故郷は、海に囲まれた島国である。
その東の方に、断崖の岬がある。いわゆる「自殺の名所」というところだ。
しかし「名所」といわれるほどの話は一度も聞いたことがなかった。

むしろそれまでのその場所は、私にとって「水平線の見える場所」
大好きな場所だった。
大学時代、50ccの免許を取った私は 義兄のバイクを借りて
その場所へ走った。

夏の空は どこまでも青く いつもと変わらない
180°両手いっぱいの水平線が広がっていた・・・
Mさんの存在が その場所にはなかったかのように・・・



今でも その場所とMさんは どうしても結びつかない・・・
そして、今でも帰省するたびに Mさんと
そしてもう一人 高校在学中に病気で亡くなったY君のお墓参りに行く。
墓前で、いろんな報告をした。

あれから20年以上の年月が過ぎた。
年とともに、病気や事故で亡くなった人もいる。
私を取り巻くしがらみも 大きく様子を変えた。


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